映画「氷がすべてを隔てても」(Apple TV 4K/Netflix/DOLBY VISION)

レビューの詳細は、氷がすべてを隔てても(DOLBY VISION/Netflix)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。Netflixオリジナル映画であり、実話をベースに映画化した作品が、この「氷がすべてを隔てても」である。実話がベースだと書いているが、映画の主人公であるミケルセンが原作の本を実話をもとに書籍化し、それを映画化したものになっている。なので、ミケルセン隊長の体験した事柄が、そのまま映画化されていると言ってもいいと思う。物語は、1909年のグリーンランドで、当時グリーンランドが2つに分裂していると考えられていて、ピアリーランドという土地はアメリカが自国のものだと主張している中で、グリーンランドの地形調査をたった二人で行った話である。調査を行ったデンマークの二人の調査隊は、広大な氷だけの平原をピアリーランドまで遠征に出向き、ピアリーランドがグリーンランドの一部であり、アメリカの主張が無効であるという確認までとれたものの、帰路に着くと彼らを待っているはずの船がデンマークに帰途に着いてしまい、二人はグリーンランドに取り残されてしまい、サバイヴするという話である。実話がベースなので、リアリティはあるが、グリーンランドの広大さと対比しての二人の存在感が薄く、孤独感が強くは出てこない。それとミケルセンが途中から幻覚を見るようになるのだが、隊長なのにそんな状態で大丈夫か、と疑ってしまうところはある。むしろトラブルに見舞われながらも精神を保ったままのアイバーソンの方がタフなのでは、と思ってしまうところが、この映画のポイントかなと思う。映像は4K/DOLBY VISIONで収録されていて、グリーンランドの寒々しい広大な氷平原の描写は、雄大さを感じさせると共に、その寒さをも伝える映像表現になっている。音響もDOLBY ATMOSなので、吹雪のシーンや犬ぞりの移動感、熊の襲撃シーン等でイマーシヴ・サラウンドを効果的に発揮している。音楽ですら頭上で鳴り響いていて、三次元サラウンドの効果は抜群である。

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