スター・トレック:ローワー・デッキ シーズン3 エピソード5「2人の自分」(Amazon Prime Video)

あらすじ

タルガナ4号星での任務を終えたセリトスは、連邦艦隊の士官リクルートを行うべく、ボイムラーとマリナーに仕事を命じる。マリナーはリクルートの仕事を嫌がったが、副長からの強い命令もあり、渋々リクルートの仕事をする。その頃、ラザフォードは自分がインプラントをつける前の事故のことを悪夢として思い出していて、体調不全に陥っていた。テンディはラザフォードの溜まっていた過去の記憶を消去するのだが、ラザフォードの脳に眠っていた過去の自分の意識に体を乗っ取られ、事故を起こす前のラザフォードになってしまう。テンディはラザフォードの異変に気づき、彼を拘束して経過観察を見るが、ラザフォードは意識下で事故を起こす前の自分と事故を起こした後の現在の自分とで対立し、どちらが肉体を持った自分に戻れるか競うことになる。そのために中立地帯で宇宙船のレースをして勝った方が肉体を支配できるという賭けに乗ることになる。ボイムラーとマリナーは艦隊士官のリクルートの仕事をしていたが、周囲からは馬鹿にされ、だんだん苛立ってきていた。そして、ついにボイムラーの怒りが爆発し、リクルート会場を破壊し始める。

感想

いつもはギャグ満載で面白い展開の多い「スター・トレック:ローワー・デッキ」ではあるが、今回のエピソードは結構真面目な展開なので驚く。メインはラザフォードの意識下にある現在の自分と過去の自分との対立と和解がメインになっていて、なぜラザフォードがインプラントをつけているのかが明らかにされるというシリアスな物語になっている。それでもギャグ的要素はいくつかあり、過去の自分と現在の自分のどちらかが肉体を支配できる賭けに乗じた現在のラザフォードの意識が、賭けのレースに作ったシャトルが「スター・トレック:ヴォイジャー」に登場するデルタ・フライヤーだったのには、結構笑った。一方ではマリナーとボイムラーが艦隊士官のリクルートをするという話で、こちらはギャグ的要素はあるのだが、艦隊士官を馬鹿にされたボイムラーが切れる展開には、同情すべき点もあり、笑える話でもなかった。ただ、ボイムラーとマリナーがリクルートしている途中の展開で他のシリーズに関する言及が多々あり、これはファンサービスであるだろうと言える。総じて、このエピソードは真面目なストーリーになっていて、「スター・トレック」の多様性を表しているといえる。

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