辺野古代執行訴訟、沖縄県敗訴について思うこと

昨日、アメリカ軍の新基地になるとされている辺野古の基地建設問題で、大浦湾側の軟弱地盤改良工事の設計変更申請承認をめぐって、国が沖縄県に変わって承認を行う代執行訴訟の判決があり、福岡高裁那覇支部は、国の請求を認め沖縄県に申請を承認するよう命じた。

昨日のこのニュースを聞いて、沖縄病にかかっている僕としては、酷い判決だなと思っていたのであるが、その時点でこのブログに書くことはしなかった。内容が内容だけに自分の中で意見が固まっていなかったのもあるし、他の意見も聞きたいと思ったからである。

ただ、ニュースが流れ、Yahoo!あたりの意見を見ても、沖縄県の態度を批判する意見ばかりで、沖縄県民の意識を汲み取った意見が見当たらず、もどかしい思いはした。

今朝になってX (旧Twitter)での意見を見て、沖縄在住の方々からの裁判結果の批判を見て、ようやく腑に落ちた感じがしたので、ブログに書いてみようかと思った。

そもそも、辺野古に新基地を作るという話は普天間基地が危険なので移転する、という話から始まっているが、なぜ普天間基地から同じ沖縄県内の辺野古でなければならないのかが、理解できない。近年、中国脅威論が台頭してきて、台湾有事が起きた際には沖縄も巻き込まれるから沖縄に基地が必要だ、という意見は多いが、そもそも中国が軍事的に動くならばアメリカの手先である日本全体が標的になるはずで、沖縄に限ったことではない。

中国脅威論に対抗するとすれば、日本にある自衛隊基地やアメリカ軍基地全体を強化するべきであり、沖縄に集中させる必要はない。普天間基地の機能を日本全土にあるアメリカ軍基地に分散させればいいだけである。

その前に、太平洋戦争で痛い目に遭っている日本としては、中国に対してあくまで対話を通じて問題解決に努めるべきであり、いたずらに軍備拡張を図るのは感心しない。

今回の代執行訴訟で沖縄県民の民意を無視した判決が出たことで、日本本土と沖縄が分断されることになったとみてよく、国が地方自治を無視した形を生み出すきっかけになったと言ってもいいだろう。

もちろん、沖縄県民全てが辺野古基地建設に反対というわけでもないことは知っている。条件付きながら賛成している人も多い。でも、本心から賛成はしていないのではないかと思う。アリメカ軍人が沖縄で犯している数々の犯罪の事実を知ってしまうと、県内基地移転が妥当とは思えない。

僕自身は今回の判決にがっかりしているが、何ができるわけでもないし、単にブログで自分の意見を書いて発信することぐらいしかできない。ただ、辺野古基地建設に限らず、今の日本政府の態度は全く同意できない。それに対しては少なくとも選挙等で自分の意見を意思表示していきたいと思う。

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