沖縄、慰霊の日を過ごして

昨日、この記事を書ければよかったのだが、あまりまとまりをつかめなくて、記事にできなかった。昨日、6月23日は沖縄の慰霊の日だった。一応、太平洋戦争における沖縄戦の戦いが終結した日とされているが、実際はその後も戦いは継続されていたので、この日をもって戦闘終結というのには曖昧なところもある。

一昨日の土曜日の午後に、YouTubeでArc Timesの沖縄慰霊の日特集の番組配信を2本見た。1本目は米軍の辺野古基地移設計画に反対する組織のリーダーである山城博治さんへのインタビューであり、もう1本は沖縄県知事である玉城デニーさんへのインタビューだった。両方で1時間40分という時間を費やして鑑賞したが、どちらも見応えがあった。

Arc Timesというネット専門のマスメディア媒体という事もあってか、テレビや新聞が伝えない現場の声が生で聞けたのは収穫だったし、どれだけ沖縄が犠牲になっているかが改めて理解できて、今の日本政府のあり方を疑問視できる状況になった。

そして、昨日、6月23日はNHKで沖縄全戦没者追悼式が中継されていたので、それも見た。いつもはこの日は平日であることが多く、ニュースでちらっと情報を知るだけであったが、昨日は日曜日だったので、じっくり見ることができた。

追悼式での玉城デニーさんの決意表明は頷けるものがあったし、宮古島の高校生が発表した詩には心打たれるものがあった。

しかし、岸田首相の声明文は全く心に響かなかった。官僚が書いたでだろう文章を読むだけなのにしばしば言葉は詰まり、心のこもっていない発言をしても、全く意味がないものに思われた。中継を見ていたら、どうもヤジが飛んでいたようである。後でニュースを見たら、本当にヤジが飛んでいて、警察に排除されたとのこと。岸田首相の態度ではヤジが飛ぶのも納得できる話ではある。

岸田首相には、ガマフヤーの具志堅隆松さんが「辺野古の基地建設に対してまだ弔われていない遺骨が混じった南部の土を使うのをやめてほしい」と要求しているにもかかわらず、何のリアクションもしていないことから、具志堅隆松さんはハンガーストライキを起こしていたのだが、その行為自体を摩文仁の会場で行うことが禁止された、という話も聞こえてきていて、日本政府が地方自治やそこに住む者たちを軽視しているのがありありと分かり、不愉快である。

沖縄好きが高じてここのところ、政治的な関心を寄せている僕であるが、23日の慰霊の日を含めた数日は、いろいろ考えさせられることが多かった。沖縄の問題はいずれは他の都道府県にも波及する問題だと思っているから、何とかできないか思案はするのだが、個人の力では微力すぎるとは認識している。

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