あらすじ
ディスカバリーの胞子ドライブを使った活躍は目覚ましく、艦隊本部もその研究に力を入れることになる。そのため、ディスカバリーは、本来の科学船としての立ち位置に戻されそうになるが、ロルカ船長は一人反対していた。そのロルカ船長が艦隊の基地からディスカバリーに帰る途中、クリンゴンに拉致される。クリンゴンもディスカバリーの活躍を知っており、胞子ドライブの秘密を探ろうとしていたのである。クリンゴン船の中には、風変わりな男も捕虜として乗っていた。ハリー・マッドがその男で、彼は連邦のせいで仕事を失っていた。その頃、バーナムは、胞子ドライブに使用する巨大な怪獣「クマムシ」に異変が起きていることを知る。胞子ドライブでジャンプするたびに、クマムシの生命力が弱くなっていくのである。しかし、臨時に指揮官に命じられたサルーは、バーナムの意見を聞かず、ロルカ船長救出のため、胞子ドライブを使用する。その結果、船長のいるはずのクリンゴン船に到着する前に、クマムシが冬眠状態になる。気にかけたエンジニアのスタメッツは、ティリーとともに、クマムシのDNAと合致する個体を探し出し、胞子ドライブの起動をさせようとする。それは、スタメッツにしては、自身の危機をかけてのことだった。
感想
好戦的な船長であるロルカが、クリンゴンに捉えられ、胞子ドライブの尋問を受けるという話であるが、ここで、ロルカのバックグラウンドが語られている。なぜ、ロルカが光を嫌うのか、クリンゴンに対し好戦的なのかが、よくわかるエピソードになっていて、船長の人間臭さが浮き彫りになってきている。そして、「宇宙大作戦」でも人気のキャラ、ハリー・マッドが、なんとロルカと一緒の牢屋に閉じ込められている囚人役で登場。ただ、コメディっぽさは作風から、抑えられている感はある。ずる賢い奴という印象を受けた。一方で、エンジニアのスタメッツやティリーが、バーナムに対し、公平に扱うようになり、バーナムの意見を尊重するようになるのは、物語として、成長の証だと思う。残るは、サルーとの関係だが、こちらも、徐々にだが、改善されていく方向にあるように思う。スタメッツが最後に取った行動は、かなり意外だった。
コメント