映画「アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスター」(IMAX 3D/ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13)

2009年に公開され、社会現象を引き起こし、全世界興行収入No.1を獲得している映画「アバター」(ちなみにNo.2は「アベンジャーズ:エンドゲーム」)。その13年ぶりの続編「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」の公開を2022年12月に控え、劇場再上映になったのが、この「アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスター」である。2022年9月23日より2週間限定でIMAXやDOLBY CINEMA、4DXなどのフォーマットで全て3Dで上映されている。

ストーリーは社会現象になったぐらいの映画だから知られているとは思うが、一応書いておくと、人類は地球から遠く離れた惑星パンドラで鉱石の採掘を図っていた。しかし、パンドラにはナヴィという種族が住んでいて、彼らは人類たちが鉱石を採掘するのを許さなかった。元海兵隊で半身不随になったジェイクは、事故で死んでしまった兄の代わりにパンドラに来て、アバターと呼ばれる仮の肉体を得てナヴィたちに溶け込んでいき、鉱石の採掘を許可をもらおうとしていたが、次第にナヴィ達の考えに同化していき、ナヴィたちの生活を守るべく、人類に敵対するようになっていく、というものである。

今回は、2009年に2Kのデジタルカメラで撮影されたものであるが、今回のリマスター版は4Kにアップスケールされたものである。また、色彩管理もHDR効果を付加している。その効果があるのと、3D効果が2Dからの変換3Dではなく、2台のカメラで3D効果を出せるように撮影されていることもあってか、他の3D映画と比較しても圧倒的な立体感、奥行き感が味わえ、本当に惑星パンドラの中にいるかのような没入感が体感できる。2009年当時もIMAX 3Dでこの映画を見たはずだが、今回の3DリマスターのIMAX映像はものすごい没入感を味わえ、息つく暇がないほどである。また、一部噂ではアクションシーンでHFR(ハイフレームレート)で上映されているという話も聞いている。通常の映画の場合、24フレーム/秒なのだが、IMAXやDOLBY CINEMAでは60フレーム/秒や120フレーム/秒でアクションシーンが上映されているとのことで、たしかにアクションシーンの異常なほどの臨場感は、HFRが要因かもしれない。ユナイテッド・シネマのサイトでは何も書かれていないので、確証は持てないのだが。

音響もIMAX 12.1chサラウンドにアップミックスされているようで、音響効果だけでも観客を取り巻くサラウンドが縦横無尽に動き回り、これもまた没入感を高める効果を出しているといえる。IMAXならではの豪快な音響にサラウンド効果が追加され、魅力的な音響空間を生み出している。

2009年の映画ではあるが、ストーリーを取り巻く現実の環境は映画を古びさせないものにしていると思う。今の世界情勢や環境問題など、人類が抱える問題とこの「アバター」で描き出す世界はいまだにシンクロしているのだと思う。

残念なのは、23日の今日が祝日にもかかわらず、IMAX上映は1回のみで、観客もまばらだったことだろうか。この映画は3D Blu-rayと3Dテレビで家庭でも3D映画として鑑賞はできたが、今は3Dテレビは売っていないし、3D Blu-rayも絶滅寸前なので、劇場で見るのが正しい鑑賞法である。映画の最後には「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」からの一部も追加されて上映されていることもあるので、12月公開の「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」の予習、復習として劇場で見るのがいいかと思う。

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