Apple TV 4KにインストールしたInfuseは、HDR-HLGに未対応だったため、NASにある4K/HLGの動画の色調がおかしくなっていたことが判明

1月26日と27日にApple TV 4KにInfuseというNASの動画や音楽を再生するアプリを入れ、「HDRが正常に色合いを発色しない」と書いている。27日の記事で、「Apple TV 4Kの設定を調整し直したら、色が正常に戻ったが、煌めくような輝きはない」とも書いている。

29日の夜、シャワーを浴びている途中でふと気づいた事があり、自分が作った動画はDaVinci Resolveで編集、書き出しをしていたのであるが、その際のHDRの出力をHLGにしていたのを、「別の出力にできないか」と思いついたのである。

シャワーを浴びた後、MacBook Proに向かい、DaVinci ResolveのHDR出力設定を見直したところ、「HDR HLG」の他に「HDR PQ」というのもあった。今までは、iPhoneの動画撮影時のHDRがDOLBY VISIONだったのだが、無料版であるDaVinci ResolveではDOLBY VISIONが使えないので、iPhoneのDOLBY VISIONのベースになっているHLGで出力していたのであるが、昨晩のテストでHDR出力をHDR PQに変更して書き出してみた。

それをNASに置いて、Apple TV 4KとInfuseでチェックしてみたところ、無事HDRとして4Kテレビが認識し、煌めくような輝きが戻ってきたのである。当然、白飛びも無くなっていて、黒に締まりがある。ファイルサイズはHLGの時より多少小さくなっている。

その後、DaVinci Resolveに残っていた作業途中のプロジェクトを全てHDR PQのHDR出力設定にして書き出し、Apple TV 4KとInfuseで視聴したが、きちんとHDRとして認識されていた。HLGで書き出したファイルをApple TV 4KとInfuseで視聴すると、HDRとしては認識されず、SDR処理されているのであるが、変換ができていないので、色調が落ち着いてしまっていて、多少白浮きしている色合いになっていた。

YouTubeにもHDR PQで作ったファイルをアップロードして非公開のままテストしてみたが、YouTubeもHDR動画として認識するようである。ただ、YouTubeは既にHLGで作ったHDRファイルもHDR動画として認識しているので、YouTubeで公開している動画に変更はなくて良い。そのままHDR動画として配信されている。

その後、Infuseのフォーラムを英語で読んでいたら、どうもInfuse 7.4.10はネイティヴHLGの処理はできていないという書き込みがあった。将来の機能追加で対応か?とも書かれていて、現時点でHLGには対応していないようである。ただ、HLGベースのDOLBY VISIONには対応とあるから、内部的にはそんなに難しい実装ではないように思える。Apple TV 4K自体がHLGには対応していることだし。それと、過去のバージョンではHLGに対応していたという記述もあり、この辺はよくわからないが、現時点ではHDRとしてのHLGには未対応と判断している。

僕がiPhone 13 ProからDOLBY VISIONで撮った動画は12本あり、そのうち半分の6本はDaVinci Resolve内に作業中のプロジェクトとして残っていたから、HLGからPQに設定を変えて自宅のNASでもHDR再生が可能になったが、残り半分の6本は完成版のHLG動画しかないから、現状Infuseでは正常再生できない。Apple TV 4KにインストールしてあるMrMCはDOLBY VISIONを含めてHDR10として認識するので、変換できない6本の動画はMrMCで当面見ることになりそうである。Infuseは将来のアップデートに期待かなと思うし、次の動画編集時には、DaVinci ResolveのHDR設定をHDR PQにしないと行けないかなと思う。途中の作業で、50000円出してFinal Cut ProかDaVinci Resolve Studioを買って、DOLBY VISIONに対応させないといけないのか? とちょっと懐事情も考えたが、当面は出費せずとも済みそうである。編集ソフトの価格はDOLBY VISION対応だけの問題ではなく、いろいろな機能の追加によるものなのだが、僕的にはDOLBY VISIONによる編集、書き出しができるかどうかなので、それだけのために50000円は高いなとは思っていた。

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