ドキュメンタリー「アポロ13号:極限からの生還」(Apple TV 4K/Netflix/DOLBY VISION)

レビューの詳細は、アポロ13号:極限からの生還(DOLBY VISION/Netflix)|Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。

先般、輸入盤4K UHD Blu-rayで1995年制作のロン・ハワード監督「アポロ13」を注文したところであるが、この「アポロ13」は面白い映画だと思っているのだが、実はかつて輸入盤レーザーディスクや輸入盤DVDで見た時には、内容があまり理解できていなかった。

理解できていなかったのは単に英語の語彙が足りなかったため、アポロ13号にどういう原因で事故が起きて、アポロ13号の搭乗員にどういう危機が訪れていたのかが、分からなかったからである。今は、輸入盤DVDを見てから20年ぐらい経過していて、それなりに英語語学力を持っていると思っているので、輸入盤4K UHD Blu-rayで「アポロ13」を見てもある程度の理解はできるとは思っているのだが、たまたま、Yahoo!ニュースで「Netflixでアポロ13号の事故を描いたドキュメンタリーが配信される」という情報を入手し、Apple TVでスペックを見たら4K/DOLBY VISION/DOLBY ATMOSで提供されていたので、アポロ13号の事故の予習、復習のつもりで見てみることにした。

で、見た感想としては、20年ぐらい理解できなくて放置していたアポロ13号の事故とその対処方法がしっかり理解できて、ようやく氷解した思いである。アポロ13号の電気系統の故障が酸素ボンベを吹き飛ばしてしまい、エンジンも停止という危機的状況で、当初の月面着陸という目的からどう搭乗員を地球に生還させるか、というリスク管理の話に変わってしまうところは、まさに歴史的事件なのだろうと思う。

アポロ13号がミッションであった月面に着陸できなかったという点ではミッション失敗なのだが、発生した事故に対しての対処と、搭乗員を無事地球に帰還させるという新たなミッションに対しては成功を収めているので、最終的には目的を達成できた稀有な例なのだろう。

また、船長であるジム・ラヴェルの家族がジムに対して抱いている想いが随所に織り込まれているので、その辺も家族の絆を強く感じた。

映像は4K/DOLBY VISIONでの配信なのだが、1970年の記録フィルムを多用しているので、実は解像度や色彩は4K/DOLBY VISIONの効果がそんなに出ているわけではない。もちろん、帯域としての4K/DOLBY VISION内での1970年の記録フィルム再生は、その余裕さが見られるのだが、全体的には高画質の恩恵に預かれる作品ではない。

音響はDOLBY ATMOSでミックスされているのだが、1970年の記録フィルムにDOLBY ATMOSのイマーシヴサラウンドはやり過ぎの感がなくもない。アポロ13号の離陸シーンや、ロケット切り離しシーンなどでDOLBY ATMOSの効果は最大限に発揮されていて、それはそれで没入感を感じるのだが、映像と音が釣り合っていない感はある。

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