まんが宇宙大作戦 第10話「侵入した愛の妙薬」

カークたちは、詐欺師のハリー・マッドを捕まえた。ハリーは、愛の妙薬を労働者に売りつけようとしていたのである。これがインチキであるために捕まったハリーだったが、その妙薬をもってチャペル看護婦をそそのかし、脱出を試みる。チャペル看護婦もだまされる気はなかったのだが、密かに愛するスポックに気を持ってもらいたいという思いから、その薬を試してしまう。するとスポックもチャペルのことを愛し始めてしまう。ハリーはシャトルで脱出を図るが、その際に妙薬を艦内の通気口にまき散らしてしまい、クルー全員が愛に目覚めてしまう。逃げたハリーとチャペルを追ってカークとスポックがある惑星に追いつくが、そこで岩石上の生命体に襲われ、危機一髪の状態になる。

「宇宙大作戦」で人気の出た詐欺師ハリー・マッドを再度登場させて、コメディタッチで描いた面白い一篇。「宇宙大作戦」でもあまり活躍の場はなかったチャペル看護婦が、今作ではメインのキャラとして扱われていて、スポックへの秘めた愛をハリーに突かれてしまうところに、面白みがある。しかし、ハリーの妙薬が、偽薬ではなく、本当に効く薬でカークにもマッコイにも、またその他クルー全員に効いてしまい、カークたちが危機一髪の時に全員役に立たない状態にあるのは、爆笑ものである。そしてその妙薬は効果が切れると、今度は憎悪に転じるというのもいい設定である。製作スタッフが「宇宙大作戦」を良く理解しているのが分かるエピソードである。

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