スター・トレック:ディスカバリー シーズン5第3話「ジナール」(Paramount+/WOWOWオンデマンド)

あらすじ

ディスカバリーは、ロミュランの残した石碑から、次の目的地がトリルであることを知り、トリルに移動する。

アディラは、トリルにいるグレイと再会するのを待ち侘びていた。トリルへ接近すると、トリル人はバーナムに上陸する資格があるかどうかのテストをする。バーナムはそれをクリアして、トリルへの上陸を果たす。

上陸班は、バーナムとブック、カルバー、アディラだった。事前の調査から、生命の起源に迫る石碑の一つを持っているのは、トリル人のジナールという人物であった。ジナールはすでに死んでいたが、カルザラという老婆がジナールの記憶を受け継いでいた。トリルはカルザラと一時的にジナールの情報を受け継ぐカルバーとの意識を同調させ、カルバーの体の中にジナールの意識を保持させて、ロミュランの石碑を隠した場所へと案内させる。

その頃、ディスカバリー船内では、ティリーがバーナムの命令のもと、レイナーとクルーとの面談を行おうとしていた。しかし、レイナーはモルやラアクの行方を追う方が重要だとして、クルーとの面談をおざなりにしようとする。最初は上官であるが故に我慢していたティリーも、スタメッツに対する態度を見て、堪忍袋の尾が切れる。

カルバーの体の中に入ったジナールは、石碑を隠した場所へとバーナムとブックを案内するが、そこは危険な生命体が生息する場所だった。生命の危機を感じたバーナムとブックはフェイザーで自身の身を守ろうとするが、生命体の攻撃は強く、ピンチが訪れる。しかし、バーナムはフェイザーを生命体に向けないという選択肢があることに気づき、それを実行する。

ディスカバリーを離れて連邦の大使になったサルーは、トゥリナとの婚約発表と大使としての仕事に忙殺されていたが、トゥリナの付き人から忠告を受ける。トゥリナの行動はバルカン純粋主義者を刺激しているので、行動を控えた方がいいというのである。サルーはさりげなくトゥリナにその話をするが、二人の関係は一時的に険悪になる。しかし、サルーはその過ちを認めて、一歩前進する。

感想

シーズン3の第3話目は、過去のスター・トレックでもお馴染みの共生生物のトリルが舞台の話である。当然、「ディスカバリー」の過去のエピソードでアディラとの関係を築いていたグレイも再登場し、二人の関係を再確認すると同時に、今回はカルバーの中に一時的にジナールというロミュランの石碑の位置を知る共生生物の意識を埋め込み、その石碑の場所を探す話になっている。

しかし、物語は割と平和的解決に至る展開を見せている。ジナールの不可解な導きの中には、バーナムたちが平和的解決を行えるかを試している様相があり、それがクライマックスのキーポイントになっている。この展開はスター・トレックらしいストーリーだと思う。

一方でディスカバリーの副長になったレイナーの態度と、その態度に意見を述べるティリーとの関係性も大きくクローズアップされている。ディスカバリーのクルーがお互いに尊重し合う関係性を構築している中、レイナーだけが冷淡な関係性を築こうとしているので、ティリーがそれを諌める展開になり、レイナーが今後どう自身の性格を変えていくのかが、物語を左右していくものと思われる。

ディスカバリーを離れて連邦大使になったサルーとトゥリナの関係も徐々にだが進展を見せていて、二人の恋愛関係とバルカン純粋主義との対立が物語にどう影響を与えるのかが、ポイントになってくる。

ラストは予想外の展開で幕を閉じるので、次回が気になるところである。

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