レビューの詳細は、MOONLIGHT(Blu-ray)/ムーンライト/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。2016年のアカデミー賞で、作品賞や助演男優賞など、本命と言われていた「ラ・ラ・ランド」を差し置いて、見事に受賞してしまったこの作品。僕も最初はBlu-rayの購入をスルーしていたのだが、アカデミー作品賞受賞を受けて、急遽注文を出し、購入した作品である。アメリカがトランプ政権になって、アメリカ第一主義を掲げ、民族の多様性を捨て去るような動きに対し、アカデミー賞でそれを批判するかのように、この「ムーンライト」は作品賞、助演男優賞、脚色賞を受賞したわけだが、確かに黒人しか出てこない映画で、アカデミー賞を受賞するのは、珍しいと言えるのではないかと思う。で、作品の出来自体は割といい。孤独な少年シャロンが少しずつ過酷な環境の中、自身を見つめ、成長していく姿が描かれ、その張り詰めたシーンの連続感は共感が持てるものがある。同性愛についても触れられているので、そこは描写が難しいものがあるが、それすらも物語では淡々と描かれ、納得が持てるようになっている。ラストがぷつっと切れる感じで終わるのが、なんか余韻を残している感じがし、こちらの予想を裏切っていると思う。日本でも小規模公開されるとのことだが、映画ファンならば必見の映画ではないかと思う。
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