岡田尊司「統合失調症:その新たなる真実」PHP新書

この世の中に色々な精神病について書かれた本があるが、大抵は症状とその治療法について書かれたものが多く、この本の様に病気の歴史から病状の詳細について、その治療法まで詳しくしかも新書という形式で書かれた本は少ないように思う。統合失調症は100人に1人がかかる病気であるが、その本質を理解している人は少なく、またその知識の無さから誤解を受ける病気であることが多い。これまで統合失調症と言えば幻覚症状や幻聴症状、又は陰性症状がメインであると書かれた本が多いが、この新書で注目をしているのが認知機能の障害が中核ではないかと言う事。つまり注意力が低下してしまうのが統合失調症の本質ではないかと言う事を本書では挙げられている。又、歴史上の著名人の統合失調症のエピソードなどもふんだんに掲載されていて、病気の理解を助けるものになっている。とにかくこの本を読めば、この病気の事が理解しやすくなるのではないかと思う。

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