小倉智昭さん逝去と彼のコラムについて思うこと

今朝、アナウンサーの小倉智昭さんが癌で亡くなられたというニュースが報じられた。先日も俳優の中山美穂さんが事故で亡くなったというニュースを耳にし、同世代として少々ショックを受けたばかりだったが、小倉さんの逝去に関しては、中学生の頃からパソコン関連の紹介番組で司会を務めていた姿が印象に残っているだけに、より強い衝撃を受けた。

また、小倉智昭さんといえば、僕のような一般人では到底追いつけないホームシアターマニアであったことが記憶に深い。僕はマンションのリビングをそのまま活用し、テレビとAVアンプ、スピーカーを4.1.2chで配置して簡易的なホームシアターを楽しんでいるが、小倉さんは専用のシアタールームを設け、何千枚ものビデオディスクを所有していたという。そうした姿勢には憧れを抱かずにはいられなかった。

今回、小倉さんがかつて執筆されたコラムが改めて話題になり、僕も深く共感した内容がある。それは、小倉さんが癌の治療を続ける中で語られた「仕事をリタイアしてから趣味を楽しもうと思っていたが、耳も悪くなり、結局それが叶わなかった。こんなことになるなら、元気なうちにもっと海外旅行に行ったり、美味しいワインを飲んだり、好きな映画を楽しんでおくべきだった」という趣旨の言葉だ。

僕自身、貯金と支出には注意しているものの、旅行やコンサート、映画、ホームシアター関連には惜しみなくお金を使っている。というのも、自分が独身で精神障害を抱えていることから、平均寿命が健常者よりも短いと聞いているためだ。会社をリタイアしてからでは時間が足りないという思いが強く、今この瞬間を楽しむことを大切にしている。加えて、子供の頃に読んだ「アリとキリギリス」の話が、最近では「未来が不確実だからこそキリギリスのように今を楽しむ生き方を選ぶべき」という教訓に変わってきているという話も心に響いている。

僕のホームシアターには、まだ見ていない映画のビデオディスクが600枚以上あり、配信作品も含めると全てを消化するのは不可能だ。しかし、それでも可能な限り楽しみたいし、長年行きたいと思い続けているヨーロッパ旅行、とりわけイギリスへの旅はぜひ実現させたい。今年は母の認知症ケアのため福岡から神奈川へ引っ越し、旅行を断念したが、母の逝去により少し生活が落ち着いてきたので、来年こそ旅行を計画しようと思っている。もちろん費用はかかるが、行けなかったときの後悔を思えば、その出費は些細なものだ。

人生がどこまで続くかわからない。だからこそ、小倉智昭さんの訃報を受けて、僕は改めて「できることは今のうちに」と心に刻み、自分のしたいことを可能な限り実現していこうと決意した。

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