昨日、TM NETWORKのSACD盤「GORILLA」を聞いての感想を書いている。続けて、「Self Control」も聞いてみたので、その感想も書いてみたい。
この「Self Control」SACD盤も「GORILLA」と同じくステレオサウンド社限定販売のディスクであり、マスターはトラックダウンマスターからSACD化を図っている。
アルバム「GORILLA」を聞いた時にはあまりに音が整然としているために、多少の物足りなさを感じる部分もあった。それは、アルバム「GORILLA」がどちらかというとロック色が強く、わい雑さが減退しているが故の物足りなさを感じる部分があったのだが、ポップ色の強い「Self Control」は音の整然さが逆に魅力に感じる部分が多いアルバムだと思う。
SACD盤は、音が生々しくなったため、CD盤で感じた小室哲哉の弾くキーボードの音色の雑味が消えて、よりリアルで整った楽曲になっていると感じた。「Don’t Let Me Cry」や「All-Right All-Night」、「Spanish Blue」ではそれが顕著に表れている。小室哲哉の弾くキーボードの音色が落ち着いていることが原因により迫力を感じるのである。
また、「Fighting」や「Here, There & Everywhere」でも、音が整理されているために楽曲に対する没入感が高まっている。CD盤では騒々しかった楽曲であるが、SACD盤ではその騒々しさが消えている。
当然、木根バラとして人気の高い「Time Passed Me By」や「Fool On The Planet」などの静かなバラードの再生にはSACDは最適で、心に染みる部分がある。
「GORILLA」もSACD盤として魅力的ではあったのだが、「Self Control」の方がアルバムトータルの印象としてSACD盤としての魅力度が高いのではないかと思う。それは前述のようにアルバムのコンセプトとSACD版の音質とのマッチングが影響しているのではないかと考えている。
今回発売されたTM NETWORKのSACD盤3枚のうち2枚まで聞くことができたので、残るのは「humansystem」だけである。これも近いうちに試聴して、また感想を書いてみたいと思う。
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