ジャニーズ性加害、再発防止特別チームの提言で感じた違和感と、山下達郎の対応について

昨日の夕方、ジャニー喜多川のジャニーズJr.に対する性加害に対して、第三者機関である再発防止特別チームが提言を公表し、記者会見を行った。ジャニーズ事務所が依頼したチームなだけに結構甘い提言になるかと思ったが、先日国連人権理事会が厳しい意見を公表したこともあってか、割と厳しめの提言になっていたように思う。

ただ、昨日のニュースを聞いて何か書こうかと思ったが、どうもまとまらない部分が頭の中にあって、記述することができなかった。それは、マスコミのジャニーズ事務所に対する忖度の部分が、どうもあまり記載されていないように感じられたのと、昨日の夕方の段階でNHKを見ていた限りではあまり積極的にニュースソースとして取り扱っていないように感じられたからである。

一晩経って、マスコミもニュースとしては取り扱うようになってきたので、一般の人にもこの事態の大きさは分かりつつあるように思うが、マスコミのジャニーズ事務所に対する忖度をやめるのかどうかについては、現時点ではまだわからない。提言が出てきたのは昨日だが、先週末にテレビ東京の「アド街ック天国」を見ていた限りではまだまだ忖度が強い気がしているので、マスコミがどこまで忖度をやめられるかが、今後の鍵になると思う。もちろん一番の課題はジャニーズ事務所の隠蔽体質と、マスコミに対する圧力なのだが、視聴率や売上に関係するため、マスコミが忖度するのは長年の体質なのだと思う。一部企業ではCMにジャニーズのタレントの起用を止め始めていると聞くが、それは企業イメージを考えれば当然だと思っている。

もう一つ気になったのは、山下達郎のジャニーズ忖度発言について、昨日の提言を受けて態度を変えるのか変えないのか、という点である。ここに触れているマスコミは全くいないが、昨日の提言を受けて、ジャニーズの問題を全く知らなかった、と強弁していた山下達郎ももはや知らない、では済まされない状況になったと思う。僕自身も山下達郎の発言を聞いて幻滅し、iTunes Matchから彼の楽曲を削除したぐらいであるが、どう行動に出るのかという点はファンではないものの、もやもやしたものは持ち続けていた。

これについては今日のX(旧Twitter)での松尾潔の発言を読んで、腑に落ちた。松尾潔は「山下達郎夫妻が考えを改めるか、見守っていきましょう」と書き込み、もし考えを改めるのならば、「また彼のファンとして戻ってきてほしい」と建設的な発言までしていた。その松尾潔の公正的な発言を読んで、もやもやしたものが少し晴れた気がしている。山下達郎が公式に発言するかどうかは不明だが、どちらにしても彼の発言自体がもう言い訳に過ぎなかったことが明確になってしまったので、考えを改めるしかないと思う。それを表明するかどうかは別にして、今後の活動に変化が見られれば、それでよしとすべきだと思う。

まだ、ジャニーズ事務所の公式ステートメントは出ていないので、最終的にどうなるか未定ではあるものの、日本の芸能界特有の義理人情だけではもはや世界的に済まされない状況が明確になったことは、一歩前進したとは思う。

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